山田 勇二

Interview

泥臭さも、情も大事。そこに根拠を加えることで、新しいカーセンサーらしさになる。

山田 勇二

負けを認め、原点に立ち戻る。
プライドを捨てることで、
取り戻したものがある。

いま、「1台の成約にこだわる」ことを最重要視しています。クライアントである専業店やディーラーの業績を伸ばすために、私たちは存在しているという意味です。そこに至るまでには、紆余曲折もありました。私は入社9年目になりますが、入社当時は、何よりもまず、各自に課せられた目標を達成することに主眼が置かれていました。どうしたらカーセンサーに掲載していただけるか。そのために、がむしゃらになっていた時代でした。
けれど、なかなかシェアが伸びない。現場で働く私たちも、うすうす感じはじめていました。クライアントはライバル媒体を信用していて、カーセンサーで効果が出るとは思っていない。つまり、「負けている」ということです。カーセンサーの歴史は、確かに革新の歴史でした。業界を変えてきたという事実もありました。だから、「負けている」ということを認めたくないプライドもあった気がします。
2010年、新しい本部長が就任して、全社的に「負けを認めよう」という雰囲気が生まれました。傷口を止血して、まず原点に立ち戻る。自分たちの数字目標よりも、クライアントの方を向き、「1台の成約にこだわる」ことが奨励された瞬間でした。

「自分たちの都合を優先しない。それが、『1台の成約にこだわる』ということ。」

山田 勇二

クライアントの意欲を高めることで
変化が生み出される。
そうさせるのも営業の役割。

「カーセンサーへの不満をお聞かせください」。私たちはクライアントの元へ通いました。不満を伺うことで、その裏側にある要望が見えてきます。不満と要望の差を埋めることで、クルマ販売までのストーリーを完結させる。そのお手伝いが、私たちの仕事になりました。
以前と同じように、がむしゃらに走りました。でも、中味はまったく異なります。カーセンサーに掲載してもらいたい、という気持ちよりも、クライアントがビジネスで成功してほしいと本気で思うようになった。カーセンサーの機能で使い切れていないものがあれば、自ら操作方法を見せ、フルに活用できるようにしてもらう。その機能を使うことで生まれた変化を、翌月に確認する。クライアントが主体的に取り組んだことが結果に反映される。そのとき私はクライアントの中で、次に向けた意欲が育っていくのを感じました。
中古車販売のビジネスはラインナップと値づけで大筋が決まると言われていますが、もっと大切なのは、販売店の意欲なのではないかと私は思います。意欲があるお店は、同じ掲載量でも、内容に差が出てくるものです。私たち営業の役割は、クライアントのポテンシャルを引き上げることでもあるのだと思い知る日々だった気がします。

「カーセンサーへの不満をお聞かせください。私たちは、そこから再出発した。」

山田 勇二
山田 勇二

「情」と「知性」と「根拠」。
新しいカーセンサーらしさが
はじまろうとしている。

中古車販売を営む社長たちは「情」を重んじる傾向があるように思います。カーセンサーという商品をいったん取っ払って、その店がどうなりたいのか、親身になって聞くこと。人と人の関係ができて、はじめて仕事のスタート地点に立てる。
経営について一緒に悩み、打開策を考え、本音で語り合う。もちろん、はじめて会った相手になんて、本音は見せられません。だから、時間をかけるところはかける必要がある。ただ、ひとたび信用されれば、どこまででも入り込めるのだ、ということも実感します。そういう意味でも「情」なんですよね。
これまで、信用を取り返すために、店舗で洗車を手伝ったり、泥臭いこともしてきました。けれど、カーセンサーは次のステージに移りつつあるのも感じます。それは、「根拠」で選ばれる段階とも言えます。データを揃え、課題をあぶり出し、その解決方法を提示する。「情」と「知性」を掛け合わせた、新しいカーセンサーらしさ。「1台の成約にこだわる」ことのクオリティは、負けを認めたあの日から、つねに磨かれ続けていると私は思っています。

「ひとたび信用されれば、どこまででも入り込めるチャンスがある。」

山田 勇二

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