岩元 敏子

Interview

人としての信頼で選ばれたとしたら、それは、ものを売る以上の仕事になっている。

岩元 敏子

口うるさい「お母さん」として、
クライアントに説教することも。
カスタマーの気持ちを代弁するのが私の仕事。

17年前からカーセンサーで働いています。営業の中ではベテランですね。クライアントにとっても社内メンバーにとっても、「お母さん」のような存在かもしれません。たぶん私は、とても口うるさい営業だと思います。クライアントに対して「自分がカスタマーならこのお店では買えんわ」とか「私だったら絶対に二度と来んわ」ということも、はっきり言ってしまいます。
目の前にいる人を自分の力で、もっと良くしてあげたい。口は悪いかもしれないけど、嘘をつきたくはない。一方的に説教をしているのではありません。お店のトイレが汚ければ、掃除もします。お店のレイアウトが悪かったら、社長と一緒に家具の配置替えもします。経験は豊富な方だと思いますが、内心、自信がないんですね。だから、自分が担当したプラスの意味をつくらないと申し訳ない気がしてしまうんです。
営業が、自分の成績だけを考えて店舗に足を運んでいたら、関係はすぐに終わってしまいます。同じように中古車販売店も、自分の利益だけを考えていたら、カスタマーには見透かされます。まずはカスタマーの気持ちを代弁するのが、私の使命だと思っています。

「プラスの意味をつくらないと申し訳ない気がしてしまう。」

岩元 敏子

夢を持つことの
大切さを教えてくれた
社長がいる。

長い間、この業界で営業をしてきたので、さまざまな社長と巡り会いました。もっとも尊敬している社長は、私の仕事観にも大きな影響を与えてくださいました。それは「夢」を持つことの大切さです。
スポーツカーを中心に販売をしているその社長は、利益をすぐに投資に回します。すべてカスタマーを喜ばせるためです。たとえば、せっかくスポーツカーを購入した人が街乗りだけで終わらないように、レースを開催している。修理やメンテナンスのサービスができる設備を導入する。ビジネスで得た利益をどう使うかは自由です。豪遊したって文句は言われません。でも、それをカスタマーを喜ばせるために使っている。本人もスポーツカーが好きだから、できることなのだと思います。
仕事の究極は「この人なら間違いない」と思わせることだと私は思う。仮にものを売る仕事だとしても、その人だから信頼できるとしたら、それはものを売っている以上の仕事になっている気がします。
中古車販売店を経営する多くの社長の中にも、夢や希望を持っている方はいます。「本当はこんなクルマが売りたい」でもいい。「こんな人にだけ売りたい」でもいい。目の前の利益も大事だけれど、私は、そういう未来の実現の応援がしたいんです。

「仕事の究極は『この人なら間違いない』と思わせることだ、と思う。」

岩元 敏子
岩元 敏子

中古車販売は、
誰かの人生のワンシーンに
携わる仕事だと思う。

もし、そんな未来に向けて企業努力をしている販売店があったとしたら。私は、現場の代表者として、カーセンサーのあり方についても声を上げていかなければと思っています。カーセンサーを進化させるために、私にもできることがあるかもしれない。クライアントを何とかするためなら、ひと肌脱ぐことだっていとわない。
店舗に足を運ぶと、納車のタイミングに遭遇することがあります。それが、つい最近、社長と相談して写真を撮り直したクルマだったり、金額設定を変えたクルマだったりしたら、感慨深くなるものです。そして、購入したカスタマーが新婚さんだったり、免許を取ったばかりの青年だったりすると、何だかその向こう側に物語が浮かんできます。
中古車販売は、誰かの人生のワンシーンに携わる、素敵な仕事だと私は思っています。だから販売店の社長にも誇りを持ってほしい。カーセンサーのメンバーにも夢を持ってほしい。17年、カーセンサーに関わってきました。立ち止まったり、悩んだり、自己嫌悪になったりしたこともあった。でも、この仕事を続けてきた良かったと思っています。これからも、口うるさい「お母さん」として、走り続けたいと思います。

「クライアントを何とかするためなら、ひと肌脱ぐことだっていとわない。」

岩元 敏子

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